ボルゾイBorzoi

ボルゾイ
犬種 ボルゾイ
英語表記 Borzoi
サイズ 大型犬
体高 オス:75~85cm / メス:68~78cm
体重 34~47㎏
平均寿命 7~10年

ボルゾイの特徴

ボルゾイはサイトハウンドと呼ばれる狩猟犬の一種で、優れた観察眼や視覚を頼りに獲物を見つけ追跡する犬種です。長い四肢と細く尖った顔、柔らかい被毛、垂れ耳が特徴です。品のある姿からは華奢な印象を受けますが、狩猟犬らしく体はよく引き締まっており、時速50㎞を超えるスピードで走ることも可能です。被毛はダブルコートです。アンダーコートは防寒性を備え、オーバーコートは長くウェーブ、もしくは巻き毛になっています。胸部や前肢、尻尾に飾り毛があり、ダイナミックに走るボルゾイを優雅に演出する一助となっています。毛色はブルーとブラウン(チョコレート)とこの色調の毛色を除きあらゆる毛色の組み合わせが許容されています。日本においてはホワイトが一番人気がある毛色となっています。

ボルゾイの性格

ボルゾイは普段は非常に穏やかであり、あまり吠えることもありません。サイトハウンドの中では最も人懐っこい犬種とも言われます。飼い主の側に静かに寄り添うようにして過ごすことを好み、子どもに対しても優しく接することが出来るため、家庭犬としても飼育可能です。ただし観察力や感受性が高いため、獲物を見つけると突然興奮したり、神経質になる個体も存在します。思わぬ事故を防止するためにも「待て」や「お座り」といったコマンドで犬をコントロールできる状態にしておくことが重要です。プライドが高く頑固な面もあるため、厳しく𠮟りつけるのではなく、褒めながらじっくりと時間をかけてしつけを繰り返しましょう。難易度の高い訓練も喜んで受けてくれるので、ドッグスポーツなどに挑戦してみるのも良いかもしれません。

ボルゾイの飼い方

ボルゾイはダブルコートで長毛のため、長期間ブラッシングを怠ると毛が絡まり毛玉が出来てしまいます。換毛期には大量の抜け毛が発生しますので毎日、少なくとも週に3~4回以上はブラッシングを行う必要があります。ボルゾイの皮膚はデリケートなのでブラシは複数種類を使い分け、急がず丁寧に行いましょう。シャンプーは月に1~2回が目安となります。日常的に被毛の汚れを防ぎたいなら、外出の際に服を着せたり食事の際に犬用のスタイを使用することを検討してみても良いかもしれません。ボルゾイは本来狩猟犬であり、十分な運動量が必要となります。毎日1~2時間以上散歩の時間を確保し、定期的にドッグランで思い切り走らせるようにしましょう。運動不足でストレスがたまると、いたずらや無駄吠えなどの問題行動に繋がる可能性があることに留意しましょう。ボルゾイは跳躍力にも優れるため1m程度の高さならジャンプで軽々と飛び越えてしまいます。ドッグランや庭でリードを離す場合にはサークルなどの高さを十分に確認し、脱走を未然に防ぎましょう。また部屋の外や窓の外での物音に敏感に反応します。ボルゾイが休む場所は静かで落ち着ける空間に整えましょう。皮膚が薄いため、特に関節部などは擦れて損傷を起こしやすいことが知られています。長く過ごす場所には厚みのあるクッションやカーペットなど柔らかな素材のものを敷き詰めて怪我を予防しましょう。フローリングなどの滑りやすい床で常に生活していると、走り回ることで関節に大きな負荷がかかります。トラブルを防ぐため、滑りにくい床材の場所で生活させる、もしくはすべり止め機能を期待できるマットなどを敷きましょう。ボルゾイは胃拡張・胃捻転症候群を起こしやすい犬種です。食事を1日3~4回に分けるなどしてドカ食いを防ぎ、食後は激しい運動をさせないよう気を配りましょう。ボルゾイに限らず、大型犬を飼育するためには広い生活スペースや経済力、飼い主の体力など多くのものが必要になります。魅力溢れる犬種ですが、安易に考えず事前に十分飼育に関する労力などを検討しましょう。

ボルゾイの歴史・起源・生態

世界には700~800ほどの犬種があり、これらは国際畜犬連盟(FCI)により10のグループに分類されます。ボルゾイはグループ10(視覚ハウンド)に分類され、優れた視覚と走力で獲物を追跡、捕獲する犬種です。原産国はロシアです。ボルゾイはロシアの文化と歴史において長い間重要な役割を担ってきた犬種です。その優美な佇まいは特に上流階級の間で愛され、13世紀の初め頃には王侯貴族のみが飼育を許されるといった非常に高貴な犬でした。ロシア皇帝によって各国の王族に贈られるといった政治的利用もされていたようです。現在では世界のドッグショー、ドッグレースにおいて活躍し存在感を示しています。かつてのロシアにおいては複数種類のボルゾイが存在していました。ロシアでウサギ狩りやオオカミ狩りが流行する過程でボルゾイの体の大きさや被毛の量が改良され、現在わたしたちがよく知る姿となっていきました。アメリカのケンネルクラブには1892年、イギリスのケンネルクラブには1914年に品種として登録されましたが、この時には登録名が「ロシアン・ウルフハウンド」でした。1936年にロシア語で「俊敏・機敏」の意味であるボルゾイと正式に命名されることとなりました。

ボルゾイの気を付けたい病気

胃拡張・胃捻転症候群、甲状腺機能低下症、拡張型心筋症、外耳炎、マラセチア皮膚炎、網膜形成不全、進行性網膜萎縮症、白内障、骨折

ボルゾイの一口メモ

ボルゾイの子犬の相場価格は2022年現在25~35万前後となっています。大型犬かつ日本ではまだ珍しい品種のため、ペットショップではあまり取り扱われていません。譲渡会や里親募集でも見かけることはほぼ無いため、ブリーダーから直接お迎えする方法が確実です。お迎えする子は直接自分の目で見て決めたい!という強い気持ちがある場合には、専門のブリーダーに会うために他県に出張する必要があるかもしれないことを念頭に置いておきましょう。

獣医師監修

本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。

この記事の執筆者 / 監修者

獣医師もも
獣医師もも
北海道大学を次席で卒業し、獣医師資格取得。日本獣医師会会長表彰受賞。
幼少期から鳥やウサギ、犬などに囲まれて暮らし、獣医師を志しました。
大学卒業後は関東の動物病院で勤務した後、IT企業でWebディレクターとして働いています。
動物に関する正しい情報を発信したいという想いから、自身のブログ「獣医師ももブログ」 を立ち上げ、日々ブログを更新しています。

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