ビション・フリーゼBichon Frise

ビション・フリーゼ
犬種 ビション・フリーゼ
英語表記 Bichon Frise
サイズ 小型犬
体高 オス:20~30cm / メス:20~30cm
体重 オス:4~5kg / メス:4~5kg
平均寿命 14歳前後

ビション・フリーゼの特徴

真っ白でゆるいらせん状の巻き毛、垂れ耳、尾は背上にカーブして保持されているのが特徴です。純白の毛の中に埋め込まれた黒々とした目とマズルのコントラストはかわいらしく、愛嬌たっぷな表情の変化を分かりやすく伝えてくれます。毛質は非常に柔らかく、綿菓子のような手触りです。毛色は純白のみが認められています。生後12カ月前までは僅かなベージュ(シャンパン)の傾向があっても許容されますが、この色は犬の10%以上を覆ってはならないと定められています。

ビション・フリーゼの性格

非常に朗らかで、陽気な性格です。飼い主以外の人も動物にも非常に愛想がよく、どこへでも問題なく連れていくことが出来るとされるほど順応性、社交性が高く、コンパニオン・ドッグとして随一の性質を持っています。とりわけ飼い主には従順で、何をされてもほとんど怒ることのない個体も存在します。吠えることも少なく、都心部のマンションでも飼いやすい犬種です。甘えん坊な性格のため長時間一人で留守番をする機会が多いとストレスを感じやすいので、家にいる間はコミュニケーションの時間をしっかりと確保してあげましょう。

ビション・フリーゼの飼い方

ダブルコートですが、比較的毛は抜けにくく、換毛期であっても抜け毛はさほど多くありません。しかし、らせん状の柔らかな被毛は絡まりやすく毛玉が出来やすいため、毎日のブラッシングが必要です。定期的なトリミングと丁寧なブラッシングにより、毛がふんわりと立ちあがり、綿あめのようなフォルムを維持することが可能です。目や口の周囲は汚れが目立ちやすいため、かたくしぼった濡れタオルなどで清拭してあげましょう。長時間の運動は必要ありませんが、活発で遊ぶことが大好きなので毎日朝夕10分程度だけでも散歩に連れていくと良いでしょう。フローリングなどの滑りやすい床で常に生活していると、走り回ることで関節に大きな負荷がかかります。トラブルを防ぐため、滑りにくい床材の場所で生活させる、もしくはすべり止め機能を期待できるマットなどを敷きましょう。同時に、階段やテーブルといった、大きな段差から飛び降りする癖をつけさせないことも重要です。

ビション・フリーゼの歴史・起源・生態

世界には700~800ほどの犬種があり、これらは国際畜犬連盟(FCI)により10のグループに分類されます。ビション・フリーゼはグループ9(愛玩犬)に分類され、家庭犬として愛玩を目的に飼育されている犬種です。原産国はフランス、ベルギーです。ルネサンス時代にイタリアからフランスに持ち込まれた際、小型のバルビーという犬種に似ていたため「barbichon」と名付けられ、後に短縮して「ビション」となりました。ヨーロッパの王族や貴族の間で流行しましたが、第一次世界大戦および第二次世界大戦後にほぼ消滅してしまいました。しかしフランス、ベルギーのブリーダーたちの情熱により再度その個体数を増やすことになったのです。現在ビション・フリーゼでよく見られるカットは「パウダー・パフ」と呼ばれ、近年になってからアメリカ人によって考案されたものです。

ビション・フリーゼの気を付けたい病気

外耳炎、膝蓋骨脱臼、緑内障、椎間板ヘルニア、眼瞼内反症・外反症、心房中隔欠損症

ビション・フリーゼの一口メモ

ビション・フリーゼの子犬の相場価格は2022年現在30万円~になります。ふわふわで伸びる速度が速い被毛のため、月に1回程度の頻度でのカットが必要ですが、その分多くのスタイルを楽しめる犬種でもあります。現在の主流はパウダーバフカットと呼ばれる、顔全体を丸くして化粧に使うパフのような見た目に仕上げるカットですが、他にも手足や耳などのシルエットを出しつつも顔を丸くするテディベアカット、暑い時期を過ごしやすくするためのサマーカット、足の根本から足先にいくにつれて徐々に太くするロングブーツカット、お尻付近の毛を多く残しおむつをはいているかのようなシルエットにするパンツカットなど、多くの種類があります。

獣医師監修

本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。

この記事の執筆者 / 監修者

獣医師もも
獣医師もも
北海道大学を次席で卒業し、獣医師資格取得。日本獣医師会会長表彰受賞。
幼少期から鳥やウサギ、犬などに囲まれて暮らし、獣医師を志しました。
大学卒業後は関東の動物病院で勤務した後、IT企業でWebディレクターとして働いています。
動物に関する正しい情報を発信したいという想いから、自身のブログ「獣医師ももブログ」 を立ち上げ、日々ブログを更新しています。

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