パピヨンPapillon

パピヨン
犬種 パピヨン
英語表記 Papillon
サイズ 小型犬
体高 オス:20~28cm / メス:20~28cm
体重 オス:2~4kg / メス:2~4kg
平均寿命 14歳前後

パピヨンの特徴

豊富でシルクのような被毛は長く、優美で豪奢な見た目をしています。マズルは頭部よりも短く、歩様は軽快でエレガントと称されます。蝶が羽を広げた姿のように見える大きな立ち耳が特徴です。「パピヨン」とはフランス語で蝶を意味し、別名「バタフライ・スパニエル(英名)」とも呼ばれます。ジャパンケンネルクラブにおいては、毛色は白地であればすべての色が認められていますが、ボディや脚はホワイトの割合が多いのが好ましいとされています。代表的なのは2つの色が入った「パーティーカラー」と3つの色が入った「トライカラー」のパターンであり、ホワイトにブラック、レッド、タン(茶色)、レモン、セーブル、ブラウンなど様々な組み合わせが存在します。

パピヨンの性格

明るく活発で、遊び好きです。小型犬の中でも一、二を争うほど賢いとされており、初心者でもしつけがしやすい犬種です。かつて上流社会で番犬としても活躍していたため、警戒心が強く、物音に反応して吠えやすい性質があります。飼い主に深い愛情を示すので、子犬のころからしっかり信頼関係を築き、しつけることで無駄吠えをなくすことも可能です。

パピヨンの飼い方

シングルコートのため抜け毛は少ないですが、長く美しい被毛を維持するために週に2~3回程度のブラッシングが必要です。小型犬ですが活発で遊ぶのが大好きなので、毎日朝夕30分程度の散歩に連れて行くと良いでしょう。賢く、俊敏な動きも得意なため、トレーニングやドッグスポーツにも高い適性があります。パピヨンが最も気を付けるべきは骨、関節トラブルです。フローリングなどの滑りやすい床で常に生活していると、走り回ることで関節に大きな負荷がかかります。滑りにくい床材の場所で生活させる、もしくはすべり止め機能を期待できるマットなどを敷きましょう。同時に、階段やテーブルといった、大きな段差から飛び降りする癖をつけないことも重要です。

パピヨンの歴史・起源・生態

世界には700~800ほどの犬種があり、これらは国際畜犬連盟(FCI)により10のグループに分類されます。パピヨンはグループ9(愛玩犬)に分類され、家庭犬として愛玩を目的に飼育されている犬種です。原産国はフランス、ベルギーで、スペインのスパニエルの一種が祖先とされています。16世紀のフランスのルイ14世時代に上流社会でもてはやされ、高額で取引されたことが記録として残されています。祖先のパピヨンは垂れ耳でしたが、立ち耳のパピヨンが偶然生まれたことから選んで交配されるようになりました。垂れ耳タイプはファレン(蛾)、立ち耳タイプはパピヨン(蝶)と呼ばれますが、日本においては立ち耳タイプのパピヨンが人気です。

パピヨンの気を付けたい病気

白内障、膝蓋骨脱臼、アレルギー性皮膚炎

パピヨンの一口メモ

パピヨンの子犬の相場価格は2022年現在25万円~になります。フランス王妃マリーアントワネットはこよなくパピヨンを愛したことで知られています。自信の処刑の日、断頭台を上る際にも愛犬であるパピヨンを抱えていたと言われています。貴族に深く愛されたがために、革命の際には貴族の象徴的存在として民衆に憎しみを向けられてしまったこともある、激動の歴史を生き抜いた犬種なのです。

獣医師監修

本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。

この記事の執筆者 / 監修者

獣医師もも
獣医師もも
北海道大学を次席で卒業し、獣医師資格取得。日本獣医師会会長表彰受賞。
幼少期から鳥やウサギ、犬などに囲まれて暮らし、獣医師を志しました。
大学卒業後は関東の動物病院で勤務した後、IT企業でWebディレクターとして働いています。
動物に関する正しい情報を発信したいという想いから、自身のブログ「獣医師ももブログ」 を立ち上げ、日々ブログを更新しています。

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