ボストン・テリアBoston Terrier

ボストン・テリア
犬種 ボストン・テリア
英語表記 Boston Terrier
サイズ 小型犬
体高 オス:28~38cm / メス:28~38cm
体重 オス:7~11kg / メス:7~11kg
平均寿命 12歳前後

ボストン・テリアの特徴

コンパクトな体格で、短い頭部、立ち耳、短い尾をしています。小さいながらも筋肉質で、力強い身のこなしは見るものに優雅な印象を与えます。毛質はスムースコートで、撫でると艶やかでなめらかな感触を楽しむことが出来ます。毛色は、ホワイト・マーキング(斑点。地色とは違う濃さや色の模様が広がるもの)のあるブリンドル(主とする地色に差し色が虎の縞模様のように入るパターン柄)、シール(ブラックに見える赤茶色)またはブラックです。吻の周囲、両目の間、前胸にホワイト・マーキングが必要です。体重によって6.8kg未満、6.8~9kg未満、9~11.35kgの3サイズに区分される珍しい犬種です。

ボストン・テリアの性格

快活で人なつこく、愛情深い性格です。とても優しく穏やかなため、子供のいる家庭にも向いています。テリア種ですが吠えにくい性質があるため、都市部のマンションでも飼いやすい犬種です。賢く学習能力が高いので、きちんとしつけることで家庭犬として非常に優れたパートナーになってくれます。タキシードを着たような姿と思慮深い性格から「アメリカの小さな紳士」という異名が付けられています。

ボストン・テリアの飼い方

ダブルコートであり、抜け毛が多いので、換毛期には毎日のブラッシングが必要です。かたく絞った濡れタオルで体を清拭することで臭い対策になります。活発で遊び好きなので、毎日朝夕30分程度の散歩に連れていきましょう。太りやすい体質なので、運動量を確保してあげることが大切です。暑さに弱いので、外出は涼しい時間帯を狙い、室内にいる間もエアコンを活用して十分な室温管理を行いましょう。フローリングなどの滑りやすい床で常に生活していると、走り回ることで関節に大きな負荷がかかります。トラブルを防ぐため、滑りにくい床材の場所で生活させる、もしくはすべり止め機能を期待できるマットなどを敷きましょう。同時に、階段やテーブルといった、大きな段差から飛び降りする癖をつけないことも重要です。

ボストン・テリアの歴史・起源・生態

世界には700~800ほどの犬種があり、これらは国際畜犬連盟(FCI)により10のグループに分類されます。ボストン・テリアはグループ9(愛玩犬)に分類され、家庭犬として愛玩を目的に飼育されている犬種です。原産国はアメリカです。アメリカ原産犬種としては三番目に古い歴史を持ち、1870年代にボストン市とその周辺で作出されました。当所はボストン・ブルと呼ばれ、現在よりもはるかに大型の体格をしていました。作出にかかった時間としては他の犬種と比較してもかなりの短期間でした。そのため当時は犬種としての公認に慎重な態度が取られたと言います。そして1893年にボストン・テリアの第一号が登録されました。

ボストン・テリアの気を付けたい病気

毛包虫(ニキビダニ・アカラス)症、水頭症、白内障、熱中症、口蓋裂、軟口蓋過長症

ボストン・テリアの一口メモ

ボストン・テリアの子犬の相場価格は2022年現在35万円~になります。ボストン・テリアとよく間違われる犬種と言えばフレンチ・ブルドッグです。どちらもペチャ鼻で筋肉質な体で、とてもよく似た見た目をしています。違いは耳の形、被毛の色です。フレンチ・ブルドッグがコウモリのような大きな耳、様々な毛色なのに対し、ボストン・テリアの耳はシャープで、被毛はタキシードを着ているかのような形でホワイトの模様が入ります。見分ける場合はこれらのポイントに着目してみると良いでしょう。

獣医師監修

本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。

この記事の執筆者 / 監修者

獣医師もも
獣医師もも
北海道大学を次席で卒業し、獣医師資格取得。日本獣医師会会長表彰受賞。
幼少期から鳥やウサギ、犬などに囲まれて暮らし、獣医師を志しました。
大学卒業後は関東の動物病院で勤務した後、IT企業でWebディレクターとして働いています。
動物に関する正しい情報を発信したいという想いから、自身のブログ「獣医師ももブログ」 を立ち上げ、日々ブログを更新しています。

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