日本スピッツJapanese Spitz

日本スピッツ
犬種 日本スピッツ
英語表記 Japanese Spitz
サイズ 中型犬
体高 オス:30cm~38cm / メス:30cm~38cm(オスよりやや小さめ)
体重 オス:5kg~11kg / メス:5kg~10kg
平均寿命 13歳前後

日本スピッツの特徴

尖ったマズル、きれいな三角の立ち耳、アーモンド形の目、ふさふさの尻尾が特徴です。全体的にバランスの良い体つきで、迫力と気品とにあふれた優美な姿をしています。毛質はふさふさとして柔らかく、たてがみのように見えるほど豊かな飾り毛を首や尻尾にそなえています。毛色は純白のみが認められています。

日本スピッツの性格

とても陽気で賢く、遊ぶことが大好きな性格です。警戒心が強く不審なものに対して吠えやすい性質がありますが、飼い主や家族にはとても従順ですので初心者でもしつけがしやすく、上手に育てれば優秀な番犬になってくれます。都心部のマンションなどで飼育する場合には、無駄吠えを予防するためにも子犬のころから他の人や動物と触れ合わせ、十分な社会性を養えるよう愛犬にたくさんの経験を積ませましょう。

日本スピッツの飼い方

ダブルコートで長毛な日本スピッツは、換毛期の抜け毛が非常に多い犬種です。最低でも週に3~4回、可能なら毎日丁寧なブラッシングを行いましょう。活発で動くことが大好きなので、毎日1日1時間程度の散歩に加え、定期的にドッグランに連れて行きエネルギー発散の機会を与えてあげましょう。

日本スピッツの歴史・起源・生態

世界には700~800ほどの犬種があり、これらは国際畜犬連盟(FCI)により10のグループに分類されます。日本スピッツはグループ5(原始的な犬・スピッツ)に分類され、とんがり耳にとんがりマズルを共通して持つことが特徴です。原産国は日本です。1920年代にシベリアから中国を経由し日本に渡来した大型の白いジャーマン・スピッツが起源だと考えられています。日本では昭和20~30年頃に流行しました。しかし当時は犬を外飼いをするのが主流だったことに加え、しつけについての十分な知識が広まっておらず、無駄吠えが多い、鳴き声がうるさいという理由ですぐに人気が低迷しまいました。ブームの後も愛犬家たちによって根気強く改良・繁殖が行われたことにより、現在知られているような無駄吠えが少なく穏やかな性格の日本スピッツが確立したのです。

日本スピッツの気を付けたい病気

膿皮症、落葉状天疱瘡、全身性紅斑性狼瘡、アレルギー性皮膚炎、流涙症、僧帽弁閉鎖不全症、甲状腺機能低下症

日本スピッツの一口メモ

日本スピッツの子犬の相場価格は2022年現在30万円~になります。日本スピッツはある程度の長さまでしか毛が伸びないので、トリミングの必要はありません。しかし抜け毛の量を減らす目的や夏の暑さ対策などの理由で、サマーカットを行うこともあるようです。あまりにも短く刈り込んでしまったりカットの際に皮膚を傷つけると、脱毛症になったり毛質が変わってしまう場合もあります。自宅で無理に挑戦するのではなくプロのトリマーに任せるようにしましょう。日本スピッツによく似ている犬としてサモエドがいますが、違いは体の大きさ、毛色、性格の3点です。日本スピッツは中型犬・毛色は純白のみ・活発で比較的吠えやすい性質ですが、サモエドは22~28㎏にもなる大型犬・毛色は純白以外にもクリーム、ビスケットが存在する・おっとりとしていてほとんど吠えることのない犬です。大きさの比較対象がない写真等では判別が難しい2種ですが、動いているところを見ればそれぞれの違いがすぐに分かることでしょう。高温多湿な日本の環境は、暑さに弱い日本スピッツにとって過酷です。そのため専門のブリーダー数はあまり多くありません。お迎えする子を直接見て選びたいという場合には、県外への移動も視野に入れながら探す必要があることを考慮しておきましょう。

獣医師監修

本記事は、信頼性・正確性向上のために、獣医師資格保有者が監修しています。監修者の詳しいプロフィールは下記をご参照ください。

この記事の執筆者 / 監修者

獣医師もも
獣医師もも
北海道大学を次席で卒業し、獣医師資格取得。日本獣医師会会長表彰受賞。
幼少期から鳥やウサギ、犬などに囲まれて暮らし、獣医師を志しました。
大学卒業後は関東の動物病院で勤務した後、IT企業でWebディレクターとして働いています。
動物に関する正しい情報を発信したいという想いから、自身のブログ「獣医師ももブログ」 を立ち上げ、日々ブログを更新しています。

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